対極にいる人と戦うという事

そもそも争う事が苦手である。口喧嘩さえも強く嫌っている。

自分の拳で他の誰かを殴った経験がある人はどのくらいの割合で存在するのだろうか。

口論というものも極力避けて歩んできた。

自分の意見を押し通すこともなく、ほとんどの場合、他人の意向に沿っている。

いわば迎合ばかりの人生を歩んできた。

学生時代であればどうってことはなく我慢すれば良い。忍耐力だけが取柄の僕は八方美人なのでもあるから誰からも好かれたいのだ。

押しつぶされる感覚が出だしたのは社会人になってからだ。

当然の如くストレスは半端ない。

決して多くは語らない父親に「最近ストレスが溜まってしまってさ」帰省中に言ってみた。

親孝行のつもりで言ったのだ。僕も一端の社会人になりましたよ、社会人になったらストレスがつきものですからね、どうです?何かアドバイスはありますか?今夜はお酒でも飲みながらお説教とやらを聞きますよ。的な心つもりだった。

父は曇った表情を浮かべて「どれほどの仕事をしてストレスと言っているのか」

思っていたのと違う口調で核心を突かれた僕は話題を変えるのに懸命になった。

入社前に大上段に構えて「戦っていかなければならないのだこれからは」戦う前であるから鼻息荒く大活躍する姿を妄想してニヤニヤとしていた。

もちろん初日に崩れ落ちるのである、戦うのは誰かではなく自分自身であることを初日の朝礼中に理解した。

転職の経験がある人ってどの位の割合なのだろうか。

なんで辞めたのかなと推察するに多分理由として多いのは人間関係だろうなと思っている。

仕事内容が嫌になりました~というのは意外と少ない気がして、仕事内容の不満は少なくて、それよりも人間関係に疲れました~というほうが多いのではないだろうか。

社内を見渡すと対極にいる人がいる。

上司であれば納得ができて同時に諦めて、部下である僕としては対応が取り敢えず可能なのである。

厄介なのは同僚及び年下の対極者なのだ。

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