「今度の今度の次の土曜日にお遊戯会があるよ」
娘の言葉は一体全体お遊戯会はいつあるのかさっぱりわからないが取りあえず今月の土曜はすべてお休みの為に観覧は可能だ
しかしゴルフに行きたいために何とか配偶者にお願いしたいと思っていた
ヒヤヒヤしながら聞いてみると
「15日の土曜よ、あたしお仕事だからパパが行ってよ!」口調の強さに強引さがともなっている
ゴルフは22日であるから行けない事はないし、そもそもそのお仕事も僕の薄給が原因であるし、、、
想像するに他の父兄は多分ビデオを持参していて撮影に余念がないだろう
やばい
我が家にはビデオがない
娘はそんな自我はないだろうし配偶者はそこまで気がまわっているだろうか?
いや待て春の運動会の時にさんざん揉めたではないか
いったい我が子を撮影して後に何度それを見るのだろうか
せいぜいその夜に1回、実家に帰りジイバアに見せての計2回だろう
そのために高額のビデオを買わなければいけないのだろうか?
「卒園式、小学校入学式、運動会、そして卒業式、中学の入学式と運動会と卒業式とあってそれが2人分よ。男女問わず中学に進んだら部活するやろ試合に出たら撮りたいやん、それくらい子供の事を考えてもいいんやないと」
まくしたてられた
これ以上、普段のおよそ父親らしくない言動を追及されたくはない
という事で泣く泣く中古のデッカイビデオを購入した
最新式は手のひらに収まるコンパクトサイズであったがそんな贅沢はできなかった
しかし納得はしていないしカメラで充分じゃないかとも思ったがカメラも持っていなかった。
しかしこれがとんでもない結末を迎えることになったのだ。
多分、今でもその映像は残っているし何とかパソコンにコピー出来ないものかといまだに思案している。